夫婦の対話メソッド『夫婦会議®︎』を展開するLogista株式会社は、2017年11月22日のいい夫婦の日を前に「産後の夫婦の対話」の実態調査を兼ねたキャンペーン(はじめよう、夫婦会議。いい夫婦の日「世帯経営ノート」プレゼントキャンペーン!)を実施し、1ヶ月間で554名の0歳~未就学児までのお子さまを育てている夫・妻の皆様よりアンケートへのご回答をいただきました。
「産後の夫婦関係」と「対話の実態」から読み取れる、産後も「いい夫婦」であるためのポイントを次の通り発表致します!
※1「82%」は、「とてもやってみたい」+「まぁまぁやってみたい」と回答した「妻83%」「夫78%」の平均値。
※2「夫婦会議」とは「人生を共に創ると決めたパートナーと、より良い未来に向けて対話を重ね、行動を決める場」(P7参照)。※3「対話」とは「価値観の違いを尊重し、互いに納得のいく結論を導き出すコミュニケーション」(P2参照)。
産後も"いい夫婦"でいたいから・・・「夫婦の対話」3つのチェックポイント!
1.対話は「大切」 でも「難しい」
産後の妻・夫の99%が「夫婦円満であるために対話は大切」と回答。
一方で、妻の72%、夫の63%が「対話は会話と比較して難しい」と感じている。原因は…
2.対話の満足度は「産後の危機」「夫婦仲」にも影響
パートナーに対する「不安や不満」「対話の満足度」における産後の妻と夫の"感じ方"にはいずれも「15%」もの開きがあった。また、「対話の満足度」と、産後クライシス、セックスレス、離婚などの「産後の危機」や、家事育児の協力体制、産後の愛情・信頼などの「夫婦仲」との間には深い相関がみられた。
3.夫婦会議で取り上げたい「対話のテーマ」
産後の妻・夫の82%が「夫婦会議をやってみたい」と回答。取り上げてみたい対話のテーマ1位は、妻が「子育て」夫は「お金」。「家事」は「パートナーへの不安や不満」の1位(夫)2位(妻)だったが、「対話のテーマ」においては妻・夫ともに4位という結果に。
1. 対話は「大切」 でも「難しい」
◆ 産後の妻・夫の99%が「夫婦円満であるために対話は大切」と回答
一概に話すと言っても「会話」と「対話」は性質が異なります。ここでは、下図を参照の上「夫婦が円満であるために"対話"は大切だと思いますか」という問いにお答え頂きました。
その結果、産後の妻と夫の99%がそれぞれに「対話は大切」と回答。(「とても大切」+「まあまあ大切」の合計)残る1%は「あまり大切ではない」を選択しており、「大切ではない」を選択した方はいませんでした。ほとんどの産後のご夫婦が「対話の重要性」を感じているようです。
◆ 産後の妻の72%、夫の63%が「対話は会話に比べて難しい」と回答
一方、「対話は会話に比べて難しいと思いますか」という問いに対しては産後の妻の72%、夫の63%が「対話は会話に比べて難しい」と回答。(「とても難しい」+「まあまあ難しい」の合計)対話の重要性を認識しながらも、大半のご夫婦が対話に難しさを感じていることが明らかになりました。
◆対話を「難しい」と感じる理由 【妻】時間がない 【夫】喧嘩になる
対話を難しいと感じる理由については、複数回答の結果、「夫婦でじっくり話し合う時間がないから」「言い争いや喧嘩になるから」の回答が産後の妻・夫ともに1位、2位という結果に。
そのほかの結果を合わせてみていくと、夫の場合は3位に「気まずい雰囲気になるから」が入っており、「険悪なムードを避けたい」という思いが色濃くうかがえます。対する妻は「自分の考えをうまく言葉にできないから」が3位にランクイン。日頃のモヤモヤを表現できないことに悩んでいる姿が目に浮かぶようですが、「その他」の欄の自由記述に多く寄せられた「自分の結論を用意しておきたい」「自分の中で整理する時間が必要」などの声と掛け合わせて考えていくと、「話し合いの前に準備を整える時間がない」ことをハードルに感じている姿が見えてきます。別な問いでは、産後の妻・夫の過半数が「対話よりも会話が多い」と答えていることからも、「対話には多少の気構えが必要」と感じているのかもしれません。
2. 対話の満足度は「産後の危機」「夫婦仲」にも影響
◆ パートナーに対する「不安や不満」の"感じ方"の差
パートナーに対して不安や不満を感じたことはありますか」という問いに対して、「ある」と答えた産後の妻は95%、夫は82%でした。(「かなりある」+「たまにある」の合計)その中で、「かなりある」と答えた妻は30%、夫は15%という結果に。その差は15%と大きく、妻の方がパートナーに対してストレスを感じやすいことが見てとれます。
◆ 「対話の満足度」に対する産後の妻と夫の"感じ方"の差
一方、「パートナーとの対話に満足していますか」という問いに対しては、産後の妻の51%、夫の66%が「満足している」と回答。(「とても満足している」+「まあまあ満足している」の合計)いずれも過半数を超えています。しかしここでも、妻と夫の「感じ方」には15%もの開きがあることが判明。項目別に比較すると、 夫よりも妻の方が「対話に不満を感じやすい」という傾向が見えてきます。
◆ 対話の満足度と「不安・不満」の相関
ここでパートナーに対する「不安や不満の度合い」と「対話の満足度」の相関を見ていくと、対話に不満を感じている人ほど、パートナーに不安や不満を抱き易いという結果に。特に産後の妻における相関が高く、不安や不満が「かなりある」と回答した妻の79%は対話に不満がありました。
◆ パートナーに対する「不安や不満」の内容
では、産後の妻と夫は、パートナーに対してどのような不安や不満を感じているのでしょう。不安や不満が「かなりある」「たまにある」方に、選択式(複数回答可)と記述式で尋ねました。
どのようなことで不安や不満を感じたかという質問に対しては、妻が「子育てのこと」「家事のこと」「お金のこと」、夫が「家事のこと」「セックスのこと」「お金のこと」という順で多いことがわかりました。妻が家庭のあれこれで不安不満を抱えている一方、夫は家事と同じくらい夫婦関係について不安不満を持っているようです。
それぞれ具体的にどんな不安不満があるのか、詳しく見てみましょう。
【妻の不安・不満】
・子どもができても夫は自分のペースで自由を満喫。時間やお金の使い方が子どもの将来に向いていない。
・産後の体調の変化や大変さや辛さを理解してくれず信頼がなくなった。触れてほしくない。
・子育てに不安を抱えていることを伝えても、親身になってくれない。
・共働きなのに家事育児のメインは私。家計管理にも夫は無関心。夫自身の給料の額も知らない。
・排水溝の掃除や食事の後の残り物の処理など、「細かな家事」には気がつかない。
・気がついたことは、自分でやってほしい。家族の一員として、家のことにも当事者意識をもってほしい。
【夫の不安・不満】
・子育てが1番になり、セックスさせてくれない。
・子育てを理由に掃除をしなくなった。部屋が散らかりすぎ。
・家事のやり方や取り組むタイミングに違いがある。「不十分だ」と言われる。
・子どもが優先で自分の存在価値が無くなったように感じる。仕方がないと分かっていても構ってほしい。
・将来のビジョンに溝がある。(地元に戻るかどうか、今後の親との関係をどうするかなど)
・子育てについて話し合って決めたことを実行してくれない。気分次第で子供への対応が変わる。
中には、「仕事も家事も頑張りすぎて身体を壊してしまうのでは」とパートナーを気遣う声もありましたが、夫の多くが「セックス」や「妻と過ごせる時間」が減ったことに不満を持つ一方、妻は「育児や家事で手一杯」かつ「パートナーである夫にそれを理解してもらえていない」ということに不安や不満を募らせている様子がうかがえました。
◆ 対話の満足度と「産後の危機」の相関
続いて「対話の満足度」と様々な「産後の危機」の関係を調査したところ、特に「産後クライシス」「セックスレス」「離婚」において相関が見られました。また、産後の妻の方が、夫よりも「対話不足によるマイナスの影響」を受け易いという傾向もうかがえます。
◆ 対話の満足度と「夫婦仲」の相関
更に「対話の満足度」と「夫婦仲」の関係を調査したところ、「家事育児の協力体制」「夫婦の円満度」「産後の愛情・信頼」との間に特に深い相関がみられました。この3つの要素が良いグループほど対話の満足度が高く、悪いグループほど対話の満足度が低いという結果になりました。
なお、産後うつや虐待についても産後の妻に関してはある程度の相関が見られます。特に、「虐待をしたつもりはないが、子どもに激しく当たったことがある」と回答した妻は、夫との間で対話への満足度が低く、矛先が子どもに向く可能性が高まるとも考えられます。
3. 夫婦会議で取り上げたい「対話のテーマ」
◆ 産後の妻の97%、夫の91%が「夫婦会議」に関心有り!
下図を参照の上「この定義での夫婦会議を、パートナーとの間でやってみたいと思いますか」という問いにお答え頂きました。
その結果、産後の妻の83%、夫の78%がそれぞれに「やってみたい」と回答。(「とてもやってみたい」+「まあまあやってみたい」の合計)「すでにこのような定義で夫婦会議を行っている」と答えた方を含めると、妻の97%、夫の91%が夫婦会議に関心があるという結果になりました。
ほとんどの産後のご夫婦が、「人生を共に創ると決めたパートナーと、より良い未来に向けて対話を重ねていきたい」という気持ちを持ちながら、悩みや不安と向き合っている様子がうかがえます。
◆ 夫婦会議で取り上げてみたい対話のテーマ 【妻】子育て 【夫】お金
夫婦会議で取り上げてみたい対話のテーマ1位は、妻が「子育て」夫は「お金」。「家事」は「パートナーへの不安や不満」の1位(夫)2位(妻)に上がっていましたが、「対話のテーマ」においては、妻・夫ともに4位という結果でした。日々の暮らしの営みとしての家事も大切な話し合いのテーマであることには変わりませんが、0歳~未就学児までの子どもを育てる親として、子育ての方針や将来設計を見据えたお金の話などを夫婦間で共有していきたい姿が映し出されているようにも感じられます。
終わりに
産後の働き方や暮らし方についての夫婦会議(対話)は、楽しいことばかりではないと思います。それもそのはず、夫婦といえども元は他人。生まれも育ちも異なる二人が共に人生を創っていこうとしているわけですから、価値観の違いや不満はつきものです。
しかし、対話の有無は産後の夫婦関係に影響を与えること、特に「産後の妻」の産後の危機や夫婦仲に対する感じ方に大きく作用することがアンケートから読み取ることができました。
夫婦だからこそ描ける未来がきっとあります。言えば喧嘩になる、気まずくなると思っても、時には臭いものに蓋をしない勇気がいるかもしれません。そうしてネガティブな感情を乗り越えていくことで深まる「夫婦の信頼関係」もあります。互いのマイナスの感情をプラスに変えていくやりとりに挑戦してください。
産後のご夫婦の皆様が、"わたし"だけでなく"わたしたち"として夫婦や家族にとって大切な話ができるようになっていくことを、わが子により良い家庭環境を創り出していける夫婦であり続けられることを心から願っています。産後の夫婦の対話の実態調査の結果が、少しでもそのお役に立つものになっていれば幸いです。
産後も"いい夫婦"でいてくださいね!応援しています!
【調査設計】
・調査地域:日本国内
・調査期間:2017年10月1日〜10月31日
・調査方法:いい夫婦の日「世帯経営ノート」プレゼントキャンペーン内でのアンケート収集(Googleフォームによる回答結果を使用)
・調査対象:0歳~未就学児までのお子さまを育てている妻、夫
・サンプル数:妻:420名夫:134名 合計554名
【番外編】これからももっと「いい夫婦」に!
アンケートにお答えいただいた皆さまから、「夫婦が円満であるために必要なこと」についてたくさんのアイディアをいただきましたので、最後に一部をご紹介させて頂きます!
◎パパからのアイディア
・お互いの価値観の違いを理解し、認め合うこと
・毎朝通勤中に行ってきますの連絡と、帰宅時の帰ってくるよ連絡。行ってきますの連絡の時は、喧嘩をしてても「大好きだよ」「無理しないでね」などの愛情表現を入れるようにすること。
・家事をしてもらった時は、具体的に感謝すること。「いつも美味しいご飯をありがとうね」「洗濯物ありがとう」など、日頃の感謝が大切
◎ママからのアイデア
・感謝の気持ちを言葉にして伝える
・自分の気持ち、相手の気持ちを口に出してちゃんと言うこと
・お互いをねぎらう言葉を口に出して言う。おやすみのキスを必ずする(喧嘩しても笑顔で寝れば引きずらない!)
たくさんのアイデア、ありがとうございました!これからもどうかお幸せに。
はじめよう『夫婦会議®︎』
「対話」が夫婦のパートナーシップを強くする!
私たちはそう考え、これまで夫婦の対話メソッド『夫婦会議®︎』を展開。
専用の『夫婦会議®︎』ツールの開発の他、各種講座・イベントを実施してきました。
企業・自治体・産婦人科・保育園・子育て支援団体などの皆様からも、ツール導入や講座・研修・講演のご依頼を承っております。
この度のアンケートの結果を活かして、今後も妊娠・産後・育児期の夫婦を取り巻く社会課題に真摯に向き合い、未来を担う子どもたちにより良い家庭環境を創り出していけるご夫婦が増えていくよう、取り組みを進めていきます。
『夫婦会議®︎』の取り組みにご共感いただける法人・個人の皆様、これからもご注目ください!
この度はご協力いただき、誠にありがとうございました。引き続きよろしくお願いいたします!